元号変遷

令和最初の新年を迎えました。

昭和→平成→令和の変遷で元号表記の不便さを感じることもしばしばですが、私を含めた年長者は昭和〇〇年生まれ、昭和△△年卒業と記した方が分かりやすいです。しかし最近の若い世代は西暦表記で誕生日、卒業年などを表す様です。医療現場のカルテ(今は診療録と呼ぶ)も元号表記で、たまに受診する外国人旅行者も生年月日はカルテ上元号で記載されます。天皇制反対の医療機関の診療録は西暦表記と聞いたことがあります。元号制廃止の議論もありましたが、長い歴史と従来からの制度を変えるのは大変そうです。一方で元号制は時代の区切りを付け易いという意見には賛成します。平成は少子、高齢化が進んだバブル後の30年と言われますが、この間、整形外科での変化はMRI診断の普及、内視鏡手術、骨折治療の進歩、生物製剤による関節リウマチ治療の進歩、軟骨再生医療等々です。専門分化・細分化も一層エスカレートしました。高齢者が多くなったため、骨粗鬆症治療の多様化と進歩も特筆すべきことです。骨粗鬆症学会は1991年(平成3年)の発足、その後、2007年日本整形外科学会がロコモティブシンドローム、2013年内科学会がサルコペニアを、2014年には老年医学会がフレイルの概念を提唱。高齢者を医療に誘導していることは事実です。人生100年と言っても医療現場で働く身として『本当か?』と思わざるを得ません。さて、令和の時代はどう変わるでしょう。本年もよろしくお願いいたします。

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